バーバラ・マーシニアックと『パス・オブ・エンパワーメント』について
『パス・オブ・エンパワーメント:PATH of EMPOWERMENT』は、トランス・チャネルとして著名な、バーバラ・マーシニアック(Barbara Marciniak)の著作です。
トランス・チャネル(トランス・チャネラー)は、トランス状態で、つまり主に自己催眠の状態で肉声または自動書記などによって、高次元存在からのメッセージを伝える人で、最も有名なのは、「奇跡の人」と言われたエドガー・ケイシー(Edgar Cayce)[1877-1945]でしょう。
エドガー・ケイシーは、43年間に8千人を超える人々に診断(リーディング)を与えていますが、その約6割は肉体的な悩みに対するもの(フィジカル・リーディング)です。
彼がリーディングをやるようになったのは、どうしても治癒しない自分の病気を治す処方を、催眠下で自ら述べて、完全に治してしまったことです。そして地元の医師団が、自分たちの患者の診断に、エドガー・ケイシーを利用するようになります。こうしたことをきっかけに、写真技師として生計を立てながら、無償でアメリカ全土の人々を診断するようになったのです(いわゆる遠隔診断ができた)。
他に人生の診断(ライフ・リーディング)などがあり、これによって個人に与えられた個々の情報(いわば魂のレベルの個人史)を総合すると、人類の歴史や宇宙についての(正統的な地球の学問で述べられたことのない)膨大な情報が浮かび上がってきます。
後世の研究者による、それらを解析し統合した、様々な分野の著作もあります。
トランス・チャネルと対比されるのはコンシャス・チャネルで、こちらはメッセージを受けている間も顕在意識が保たれていますが、どちらも「チャネラー」で、「チャネリング」ができるという点で共通しています。そして、どちらが優れているということはありません。
ことチャネリングに関しては、どれだけ高いレベルの存在のメッセージを、どれだけ純粋に伝えられるかが、その価値を決めます。
いま地球では、様々なレベルの存在たちが伝えようとする色々なメッセージが無数に飛び交っていますが、チャネラー本人のレベルを超える存在につながることは、(いわゆる霊能者や教祖など多くの「受信者」が信じていることとは違って)物理的に不可能です。短波の受信機でマイクロ波を受けることができないようなものです。
またトランス・チャネリングでもコンシャス・チャネリングでも同じですが、脳のレベルで地球人の言語に翻訳する作業が行われていて、チャネラーの理解レベルを超えた内容は伝えることができません。つまり、普通の人が理解できる言葉にならないのです。
この点に関してバーバラは、これまでの(コンシャスレベルでの)研鑽によって、ここで伝えられたメッセージを完全に理解できるレベルに達していました。それは、このメッセージが扱う全領域、つまり人類の「正当科学」としての自然科学、社会科学、人文科学などに加えて、「正当」の枠の外にある宇宙的な真理の全概念にわたります。
宇宙の存在たちとの間で、いわゆる「オープン・コンタクト」の条件が整っていない現状では、チャネリングによって得られる情報は(それがまっとうなものであれば)たいへん貴重なものです。
その場合、情報がどこからどういう経路でやって来たかよりも、その内容が、事実との整合性や一貫性を持っているか、そしてクロス・チェックに耐えるかどうかが重要でしょう。
より本質的には、その内容に、心に響くものがあるかどうかです。
『パス・オブ・エンパワーメント』の内容に対して心に響くものを何も感じない人は、少なくともこの情報には縁のない人、あるいは、この種の情報のすべてに(現時点では)縁のない人です。
しかし、高度に進化した宇宙の存在たちが、極めて特異な進化のプロセスを通過しつつある地球と地球人類に大きな関心を抱き、主にサポートを目的に大挙して地球へやって来ていることは、もはや否定のしようがありません。
そして、混乱して迷走状態にある人類の現状からの突破口が、既存の学問やマスメディアからは、決して得られないことも事実です。
『パス・オブ・エンパワーメント』は、その構成や内容から判断して、出版された2004年秋にかなり近い時点でまとめて伝えられたように見えますが、その後の情勢の変化にもかかわらず、2009年初頭の現時点で読んでも、何一つ足すことも引くことも必要でない「アセンションの時代」に対応した完璧のメッセージだという感を深くします。
2009年2月立春の日に 小松英星
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