アセンション(2)

目前に迫った、人類のアセンションにとって最大の難関は、これまで慣れ親しんできた「原理」から離別することです。

「闇」がなければ「光」が見えない、「悪」がなければ「善」は分からない、「ネガティブ」がなければ「ポジティブ」は認識できない。そこで、「神(=創造神)」は両方を創った。不幸にして私たちの地球は、遠い過去のある時期から、「闇」「悪」「ネガティブ」に実質的に支配されることになってしまった---。冷静に地球の状況を観察して、この筋書きが「事実に近い」と思いませんか? ついでに、「神」についての「自然」で「科学的」な説明を掲げます。これを否定したり無視したりすることは自由ですが、いずれにせよ、あなたは「神」から逃れることはできません。なぜなら、あなた自身が「神」なのですから。

この宇宙で、すべての「被創造物」の頂点に「創造神」とも呼ぶべき「神」がひとつだけ存在する。そして、それに連なる無数の階層構造の上部に、「神」の僕(しもべ)とも呼ぶべき「神々」が存在し、それぞれの役割を果たしている。時に、「神々」の中から、キリスト、釈迦またはマホメットのような存在が、「高次元の使徒」として星々に派遣されることがある。人類を含むすべての「被創造物」は、「神」の「分け魂」であり、「神」は、すべての「被創造物」の体験を同時に「体験」し、それによって自らも「進化」する。この意味で「人」もまた「神」である。ーーーここでの階層または次元は、「波動のレベル」あるいは「愛のレベル」の違いといってよいでしょう。また、「高次元の使徒」の教えを、後継者たちが歪曲し自己の利益のために利用してきたことや、「自分の神」以外の「神々」を排斥してきたことは、「神々」の責任ではありません。人々が「信仰」の対象を取り違えてきたことも、「神々」の責任ではありません。

実は、「当然だ」「当たり前だ」「常識だ」と思ってやってきたことが、ある「ネガティブな存在」が仕掛けた巧妙なワナだったとしたら---。それだけでなく、その「ワナ」に魅了され、気づかないままに更に念入りに磨き上げ、誇らしく身につけてきたとしたら---。そして今現在も、その「原理」が、地球人類のあらゆる行動を支配し、それが次なる飛躍に対して抜きがたい桎梏(しっこく)になっているとしたら---

誰がどう見ても人類の社会が、無条件の愛や、お互いの全幅の信頼の上に築かれていないことは明白です。どちらかといえば、「恐れ」「恥」「競争」「破壊」「コントロール」を原理とする社会システムです。それは、近年の世界大戦、ナチスドイツのホロコースト(ユダヤ大虐殺)そして広島・長崎への原爆投下に典型的に現れています。そのような事実を率直に認識して、自らを縛りつけてきた「原理」、つまり「コンセンサス(大多数の一致した見解)」や「観念が創造した制約」を勇気をもってはがしていくことが、アセンションの出発点になります。

地球と人類が、かつてない大規模な変容を遂げようとしているこの時期に、この場所に、私たちが生まれてきたのは、偶然ではありません。表面的にはその意識がなくても、この「祭り」に意味のあるかたちで参画し、積極的に貢献したいと「選択」したからです(そうでなければ、別の時代に別の場所に生まれていたでしょう)。そして、多次元的な存在としての、自分の正体(本質)に気づき、自分の真のガイドは自分の魂そのものであることを認識し、「暗黒」の領域に縛り付けていた鎖を解き放って、「完全な覚醒」「完全な自由」を、「今生」で獲得しようと意図したからに違いありません。

すべては、私たちが持っている「創造性の謎」に気づくことから始まります。創造性は、「神」が自分を知り自ら成長する方法として、あらゆる生命に与えたものです。同時に、「宇宙」がそれを支援する仕組みも構築しました。その結果、私たちは、自分が望み意図するどんな現実でも、自由に創造できる能力を持つことになりました。あなたが留意するべきことは、自分がその力を持っていることを「信頼」することだけです。「宇宙は、あなたの現実認識に応じて、それ自体を再構成する」のです。すばらしい仕組みだと思いませんか。

こうして、未来で手に入るものは、現在でも手に入ります。エネルギーを現在に集中して顕現しさえすればよいわけですから。この能力を、かなりのレベルで使いこなしている人が、あなたの周りに一人や二人はいるはずです。

機能障害

残念なことに、私たちが持つ折角の創造性は、機能障害を起こしています。それは、幼児のころから発現される「信じられないような」創造性を、社会が(とりあえず、両親や周りの者が)「あり得ないこと」として袋叩きにしてしまうからです。そこで摘み取りきれず生き延びた「芽」の摘み取りは、学校が面倒を見る仕掛けになっています。こうして少しずつその状態(機能障害)に馴れてしまい、それを当然のこととして受け容れるようになって、「人間」として「完成」します。そして、そこから「迷走」が始まります。

「恐れ」や「否定」をベースとする社会において、自分の真実を知らず、「コントロール」に身をゆだねると、どういう結果になると思いますか。「願望」と「結果」とが、ことごとく食い違ってくることになるのです。それは、まず悪い結果を思い、(実現しっこないと)否定を先立たせたことの、きわめて「論理的な」結末です。「宇宙」は、あなたの「関心」に正しく答え、これでもかこれでもかと、「結果」を提供してくれているのです。---これが「機能障害」の典型的なパターンです。

真実と現実

「期待した結果」も「期待に反する結果」も、すべてその人の創造性の発現です。このように、人は皆、「創造のマスター(巨匠)」です。どんな現実でも創り、選ぶことができ、選んだものが、その人の真実です。したがって「唯一の真実」などというものは、この世に存在しません。人が、あらゆる局面で他人に「押し売り」しようとしている「真実」あるいは「正しいこと」とは、単にその人の「都合」あるいは「見解」に過ぎません、それもどこかで拾い上げた誰かの「お下がり」の。この「押し売り」は、教団や政党や国家のレベルまで蔓延しており、この地球において、あらゆる戦争、紛争そして軋轢の最大の原因になっています。

何が真実か、何が本物かを判断できる人が、一人だけいます。お分かりのように、「あなた」です。つまり、「あなたにとっての」真実を---

このように、すべての人がそれぞれの現実を創造しているのだから、地球の人口の数だけの現実があります。それらは、人類の集合意識が創っている「現実の共通部分」の上に載っています。それぞれの現実は、それぞれの人の「現実認識」つまり、その人が注意を向けている焦点を、視覚などの五感が捉えられるように示しているに過ぎません。このように、「唯一の現実」も「唯一の真実」も存在しません。確かに存在するものは、「あなたのこの瞬間の現実認識」だけです。したがって、その現実認識が変容すれば、現実そのものも変容していきます。

コンセンサスからの離脱

この数千年に亘って、人類の社会は、「恐れ」「否定」「非難」「恥(罪悪感)」「不足感」などをベースとする「コンセンサス(大多数の一致した見解)」によってコントロールされています。そして、それぞれの要素について、惑星規模の共振構造が構築され、強大なエネルギーを持っています。このような状況においても、上記の創造性はフルに発現することができ、「宇宙」のサポートも完璧だとすれば、何が起こるでしょうか。

例えば、お金であれモノであれ、あなたが「欠乏」を意識すると、惑星規模の欠乏のエネルギーと共振して、それにエネルギーを加え、また増幅されたエネルギーを引き出します。こうして、あなたの心や感情の「エネルギー体」を、他のすべての人の欠乏状態と共振させることになります。これが、不快な結果を引き起こさないわけがありません。今はすべてが加速しているので、結果が出るのに時間はかかりません。

あなたがそのような状態を望んでいないなら、やり方を変えて、「愛」「喜び」「豊かさ」など、何でも楽しいもの面白いものに、ダイレクトに焦点を当てるようにするのが賢明です。簡単なことのようですが、それをやる前に、これまで何年間も、当然のようにプレーしてきた「機能障害というゲーム」のなかで、あなたが(両親や教師や友達など既に感染している人から)取り込んできた「刷り込み(インプリンティング)」の中身を点検し、それらを、一つ一つ取り除いて「宇宙」へ帰してやる作業は、欠かすことができません。

そのような「刷り込み」が何なのかは、キーワードを挙げれば思い当たるでしょう。「男というものは---」「女というものは---」「いい成績を---」「いい生活を---」「---に叱られる」「---のバチが当たる」「---に比べて低い」「---より高い」「とても足りない---」「もっとがんばって---」「無理だろう---」「いけない!」「だめよ!」「とても心配だ---」「---は間違っている」「できっこない---」。ーーーいちいちリストしたらキリがありません。これらを「除去」するには、例えば次のようにやります。

私は、神性を自由に表現できる者です。今、*****のエネルギーを感知しますが、それは、私の光明への道程では、もはや役立たなくなったものだと認めます。御恵みの力によって、私は、それを、至高の善のために光の最高の形に変成されるように、手放して宇宙へ帰します。(原文[C]: Tony Stubb

現実の崩壊と創造

アセンションのプロセスで、「自我」が持っている古い「現実認識」が、徹底的に壊されていきます。それは必要なことだし、多くの人が実際に始めています。そして、何が起こると思いますか。お分かりのように、「現実」というものは、「創造性」の働きによって人々の「現実認識」に依存しているわけだから、これまでの「現実」がじわじわと壊れていきます。ある臨界点を過ぎると、一気に崩落するかもしれません。集合意識が創っている、「土台から崩れる」のです。大局的にみれば、(その土台が)「恐怖心」や「否定」で創られている、現在の文明が崩壊していきます。しかし、崩壊は創造性の賜物で、それに代わる新しい現実を創ろうとしているのだと知れば、驚くことはありません。

原理を知り、現実というものの柔軟性を認識し、それを信頼することです。そして、周りの状況に混乱させられず、状況の「創作」を楽しむようにしたいものです。何の懸念も不安も持たず、どんな権威にもすがらず、「宇宙」に全幅の信頼を寄せ、あらゆる「未知」に対して心を開いた状態---これが望ましいスタンスです。完全な、オープンマインド、オープンハートです。

[補足]クリスタル・ヒーリング

クリスタル(水晶)は、主に人口水晶が、電気通信システムの水晶発信器やコンピュータのメモリなどに利用されています。しかし、その活用が、この程度にとどまっているのは、たいへん不思議なことです(わずか1万年前までの「アトランティス」の時代には、はるかに広範に利用されていたのに!)。現代の地球の科学では、クリスタルは鉱物と同列のものという認識しかないのです。クリスタルが持つ「無限の可能性」を、健康維持やヒーリングに使わない手はありません。

これについて、現在日本で入手できる最も優れた解説書は、フランク・アルパーの『アトランティス』です。精神や心のヒーリングだけでなく、病気の症状に応じて、用いるクリスタルのタイプや数、そして配列などが解説されています。この本の本当の価値は、このような手法の解説を超えた、偉大な英知を伝えている部分にあるのですが、クリスタル・ヒーリングに絞っても、買って損はしないでしょう。

クリスタルは、自分の願望や意図を「宇宙」に伝えるのに、たいへん優れたツール(補助具)ですが、反面、ネガティブなエネルギーも入りやすくします。そこで、使用の前後に、そのようなエネルギーの進入を排除し、ポジティブなものだけを呼び込む「祈祷(invocation)」を唱える必要があります。その一例を、次に示します。3唱すれば十分でしょう。原文(英語)で唱えてもかまいません。

内なる神の光を呼ぶ。私は澄んだ完璧な経路。私のガイドは光なり。(原文[C]: Dale Walker

I invoke the light of the God within. I am a clear and perfect channel. Light is my guide.

日本神道の祈祷が、しっくりくる人は、「神」をイメージして次を唱えてください。

払い給い、清め給え。守り給い、幸い給え(さきわいたまえ)。

クリスタル・ヒーリングも、一種の創造の行為です。ヒーラー(施術者)、クライアント(被術者)とも、否定的な気持でやったのでは、成果はおぼつかないでしょう。以下、上記の本が必ずしも系統的に伝えていない部分について、補足します。

l        クリスタルは、最小限「単一頂点クリスタル(六角柱)」が2個必要です。3個あれば、かなりの症状に対処できます。出来れば天然のものがいいですが、クリスタルを溶解して再結晶化した人造のもの(練りクリスタルともいわれる)でも利用できます。前者は、内部に様々な模様や傷のようなものがあったり、乳白色や薄茶色など色が付いたものがあります。また完全な六角柱は稀で、時にはファセットと呼ばれる余分の面を上部に2,3個持つものもありますが、それらはマイナスにはなりません。一方、練りクリスタルの場合は、ガラスのように透明で、完全な六角柱のものが多いと思います。ガラスとの見分けは簡単でないので、信用できる店などで買ってください。望ましいのは底面の幅が2〜4cmで、長さは、あなたの手のひらに底面を置いて、先端を指先で包むように持った場合、先端が指先より外側に出ないものです。

l        入手したクリスタルは、お湯の中でブラシでこするなどして、表面や割れ目の中の異物を取り除きます(特に「クリスタル・クラスター」などの場合に必要な処置で、既にカットしてあるものは不要です)。

l        蓄積されているかもしれないネガティブなエネルギーを取り除くため、暖かい塩水に10分間浸し、乾いてから太陽光に1時間さらします。その後も、時折やるとよいでしょう。

l        ヒーリングや治療は、自分自身に対してもやることができます。

l        クリスタルの先端を体に向けて使う場合、底部を掌のくぼみに当て、先端が指先に出ないよう5指で包むように持ちます。そして、体から少し離して保持します。

l        手術の傷跡や、心臓障害には用いないようにします。

l        頭部への処置は、3〜5分を超えないようにします。

l        あらかじめ患者に指示しておいて、少しでも不快感や苛立ちを感じたら声を掛けてもらい、終わりにします(エネルギーの適合性、したがって治療時間に個人差があるためです)。

l        ヒーリングの途中に、「確言(affirmation)」をはさむとよいでしょう。必ず、「現在形」でやります。例えば、「*****が完全に機能している」「*****はまったく健康だ」など。これも、3唱で十分でしょう。必ずしも声を出す必要はありません。

l        ヒーリング完了後、余分なエネルギーを放出し、エネルギーレベルを正常化するため、前記の「祈祷」を唱えてください。

l        できれば毎日1回、3ヵ月程度継続することが、目安になります。

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