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カエサルだから言える―組織的な宣伝活動にはめられて自分を失う現代人(1/2)・(アセンション時局’15)
[2015年11月29日:再構成]
本稿は、このメッセージの今日的な重要性、特に2015年11月13日に起こった「パリ同時多発テロ事件(それに関する最新のCosmic Awarenessの所見を【解説】で紹介します)」に鑑みて、2014年7月に掲載した記事(「続々 アウグストゥス人類の前途を語る」)から関係個所を抜粋して再構成したものです。
カエサルが現代の私たちに伝えたいことは、下に掲げる各文に凝縮されています。
――恐らく、最も強力なマインドコントロールは、人の信念を操ることでしょう。
その要諦は、人々の行動に関わる理解や教育を操作することでしょう。そしてあなた方の政府は、あなた方の信念を利用して、それを彼らが目的とする型枠にはめ込む手法に熟達しています。
これを私がいる領域から、非常に鮮明に見てきました。
政府が他国を支配しようとしたり、他国に影響を与えようとする際に、名誉や義務や愛国心が、広告宣伝マシーンの駆動剤としてよく使われます。
その動機は決して利他主義に根差すものではないことを、心得ておいてください。
表面的には、あなた方の政府が、ある国を解放して彼らが民主的な国家を建設するのを支援するという、最高の目的を追求しているように見えるかも知れません。
しかし考えてみてください。彼らには彼ら独自の動機があり、あなた方の信念とは必ずしも相容れないのです。
――間もなくあなた方は、あなた方をテロから守るという大げさな約束を基に、あらゆる自由を手放すことを求められるでしょう。
テロが何処から来るかを考えてみてください。
そのすべてが、中東の小さな集団によって引き起こされることはありません。
あなた方の敵がそこにもいることは事実ですが、あなた方の問題のすべてを彼らが引き起こしているわけではありません。
――あなた方は、あまりにも広告宣伝に反応するように条件づけられているので、政府の組織的宣伝活動に対して、そして或る手順でコントロールされている報道に対して、無感覚になっています。
あなた方は、自由な報道機関を持っていません。
――あなた方は、余暇の活動などの時間を削ってでも、自分の人生から何を生み出すかを計画し決定するために、もっと時間を使うべきだと思います。そうでなければ、選択の余地がない状態に追い込まれる(そこで初めて気付いても手遅れになる)ことになるでしょう。それは遠い先の事ではありません。
私の希望は、少なくとも私の言葉について考えてほしいということです。
ご存知のように、西暦紀元前(BC)44年に56歳で暗殺されたカエサルの生涯については、カエサル自身による古今の名著『ガリア戦記』を含め、豊富な資料や著作がありますが、事実が歪曲されて「史実」として伝えられている部分も少なからずあります。
以下に、「アウグストゥス 人類の前途を語る」として2014年6月に掲載した記事の、冒頭部(序文)の一部を掲載します(詳細については、下の【関連】をご覧ください)。
――何年か前に何かの縁でキャロリン(Carolyn Evers)が『カエサルとの対話(Conversations with Caesar)』という自著を贈ってくれたことがあります。カエサルとはユリウス・カエサル(Julius
Caesar)、つまりジュリアス・シーザー(英語読み)のことです。
その時点では全部は読み終わらないまま、その後何年かにわたって、そのハードカバーの洋書が書棚の片隅に鎮座していました。
今回、ふと気になって内容を確かめたところ、カエサルの要請を受けた親族4人がそれぞれの立場で、当時の事や人類の現状および前途について説明したメッセージが、その第2部として収録されていることに気づきました。
親族4人とは、@コルネリア(Cornelia):妻、Aアウレリア(Aurelia):母、Bカエサル・アウグストゥス(Caesar
Augustus):実孫でローマ帝国初代の「皇帝」、Cデキムス・ブルータス(Decimus Brutus):愛人との間に生まれた男子でカエサル暗殺犯の一人・・・です。
それらのメッセージは、共通の目的に挺身する魂の集団(ソウルグループ)のこと、出生前の約束や今生での目的、前生から今生にわたる人間関係のつながりなどにも触れており、当時の人生目的が(つまり「その時代の地球」へ転生してきた目的が)、「この時代の地球」で起こることの伏線をなしていたことを物語る実に興味津々たる内容になっています。
その中でも特にアウグストゥスの話に、私は強い印象を受けました。
また、私たちが教えられ信じ込まされてきた「史実」とは全く違う事実も述べられており、相互に完全に整合する(カエサル自身のものを含む)5人のストーリーをつなぎ合わせると、歴史家が出来事の動機や意味を十分に説明しきれないまま曖昧にしたり、勝手に推測したりしてきた部分が、(例えば有名な「カエサルの遺言」に込められた意図が)完全にクリアになります。
これに深入りすることは本稿の目的ではないので、ここでは取りあえず以下の「アウグストゥスのメッセージ」を読み進めるのに必要な限度で、簡単に触れておきます。
もちろん、この本の本体部分をなす「カエサルのメッセージ」は、彼の(死後の体験まで含めた)破天荒の生涯に基づく、きわめて示唆に富んだものです。それについては、「アウグストゥスのメッセージ」が完結した後の【解説】および【続編】で、ご紹介することにします。
古代ローマの歴史に精通した方は、すでに上の記述を読んだだけで「違うじゃないか!」と思われたことでしょう。
例えばアウグストゥスつまりオクタヴィアヌス(Octavianus)は、カエサルの実孫ではなく、ガウイス・オクタビウス(Gaius
Octavius)とカエサルの妹の娘アティア(Atia)との間に生まれた子供だと私たちは教えられてきたからです(ちなみにOctavi-anusは、Octavi-usの子供という意味です)。
カエサルのメッセージ(抜粋:『カエサルとの対話(Conversations with Caesar)』第12章)
足かけ8年にわたったガリア戦争が3年目に入った頃、私は自分が非常に富裕になるのではないかと思い始めました。ガリアに留まったのは、お金だけが目的ではありませんが。
そこでの人生を楽しみ、人々を楽しみ、征服を通じて得られる意気の高揚を楽しみました。
故国から遠く離れていたことは事実ですが、配下の急使たちが、ローマで起こっていることを間断なく知らせてくれました。
実際のところ、常に急使たちと、彼らに忠実な駿馬たちが近くにいて、ローマと私の軍団との間の情報の行き来を維持してくれていました。
もちろんローマは、私たちの行動に大きな関心を寄せていました。それは、彼らの財政が、将軍たちが国の金庫に送ってくれるものに大きく依存していたからです。
私の他にも、同時代で成功した将軍たちは間違いなくいました。ポンペイウスはその一人でした。
しかし私の目には、彼はかなり歳をとってしまったように見えました。彼がもっと若かったころには、誰も彼を乗り越えることができなかったのですが。
彼は、どうやって部下たちの忠誠を得るかを心得ていました。その点では私も、他の誰よりも、兵士たちにやる気を起こさせることができたと思います。
熟練した兵士だけでなく、新入りの兵士に対しても、彼らを統率することには自信がありました。言葉が彼らに与える影響を観察していたのです。
私は時折、故国を離れている兵士たちの大局観を、簡単な言葉で変えることを楽しみました。
私の軍団は、切っても切れない縁で結ばれていました。そして誇りがありました。
この程度のささやかな報酬であっても、そのために命を賭けるのです。
時には、彼らを引き止めることも必要でした。大義なしに彼らを死なせるわけにはいかなかったからです。
私たちは、この未開の地で家族のようなものでした。
自宅で居心地のよい生活を送っている人には、故国から遠く離れて、戦友以外には誰も頼れる人がいない者の淋しさは理解できないでしょう。
私達の野営地が、どれもこれも同じパターンで造られていたという記録があるようですが、実際にその通りで、帝国のどの土地の出身者であっても、私たちの「街」ではアットホームな気持ちになれたのです。
野営地では誰でも、最高指揮官を含めて、どの将校が何処にいるかが直ちにわかるようになっていました。
そこには親しみと慰めがあって、アットホームな感触が得られる何かが存在していました。
それは、仲間がそこにいるだけではなく、精神的なホームの中心でもあったのです。
その核心は私達が持っていた基準で、その基準の下で戦っている兵士は、自分の隊長を見ることができ、彼もまた故国のために戦っており、彼の神は彼の信念を知ることができるだろう――という状態がありました。
こういうことをお話する理由は、「信念」という言葉に関係します。
信念は、人が強く信じている何かです。
男性であれ女性であれ、強い信念を持っていれば、どんな問題でも解決できるでしょう。
意思を共有し、あるレベル以上の精神集中を維持できる能力を持つことができれば、人類が最も高遠な目的を達成する最強の手段になるでしょう。
私は、カエサルとして地球にいた時、そういう状況を見ました。そしていま、人類の現状を概観して同様に見ています。
私は地球界に十分近いところにいるので、私が関心を持っている人々の日々の活動をよく知っています。こういうことが、こちらの領域で認められているのは、それが素晴らしい勉強素材になるからです。
ご存知のように私達には、あなた方より遥かに鮮明に、行為の因果関係を観察することができます。
私たちは、あなた方の指導者が秘密にしている筋書きを見ることができ、彼らが宣言することに対して、あなた方が追随者として、どう反応しどう行動するかが分かります。
組織的な宣伝活動は、非常に強力な道具です。
それは私の時代にも使われ、間違いなくいま、あなた方に対して使われています。
時折、あなた方の信念が、政府の組織的宣伝活動によって完全に操られているのが見えます。
これは、あなた方を冷やかしているわけではなく、あらゆる生活のレベルで、これが大きな問題に見えるのです。
その範囲は、あなた方が何かを買うように助長する最もシンプルな広告から、秘密勢力が非常によくプログラムされた計画を敷設して国々を思い通りに操るものにまで及んでいます。
恐らく、最も強力なマインドコントロールは、人の信念を操ることでしょう。
その要諦は、人々の行動に関わる理解や教育を操作することでしょう。そしてあなた方の政府は、あなた方の信念を利用して、それを彼らが目的とする型枠にはめ込む手法に熟達しています。
これを私がいる領域から、非常に鮮明に見てきました。
政府が他国を支配しようとしたり、他国に影響を与えようとする際に、名誉や義務や愛国心が、広告宣伝マシーンの駆動剤としてよく使われます。
その動機は決して利他主義に根差すものではないことを、心得ておいてください。
表面的には、あなた方の政府が、ある国を解放して彼らが民主的な国家を建設するのを支援するという、最高の目的を追求しているように見えるかも知れません。
しかし考えてみてください。彼らには彼ら独自の動機があり、あなた方の信念とは必ずしも相容れないのです。
ここで私は、怒りを煽る扇動家を演じているのではなく、むしろ、言葉の裏にある動機を認識するように示唆しています。
この提案は、日常生活の全てのレベルで役立つでしょう。
間もなくあなた方は、あなた方をテロから守るという大げさな約束を基に、あらゆる自由を手放すことを求められるでしょう。
テロが何処から来るかを考えてみてください。
そのすべてが、中東の小さな集団によって引き起こされることはありません。
あなた方の敵がそこにもいることは事実ですが、あなた方の問題のすべてを彼らが引き起こしているわけではありません。
あなた方は、あまりにも広告宣伝に反応するように条件づけられているので、政府の組織的宣伝活動に対して、そして或る手順でコントロールされている報道に対して、無感覚になっています。
あなた方は、自由な報道機関を持っていません。
もし誰かが、手元にある報道機関の倫理規定が指示する通りに記事を書いたら、その者は解雇されるでしょう。社員の誰もが、それを知っています。
彼らは、上司から手渡された言葉や記事だけを商品にするという、上品な道を歩むのです。
あなた方のテレビで、ニュースキャスターも同じ問題で苦しんでいます。
あなた方は、どれだけ自分たちがコントロールされているかに気づいていません。
そしてテレビや「自由な」報道機関から、唯々諾々と情報を受け取っています。
一歩下がって時間をとり、周囲の出来事を評価することを始めましょう。
言葉の裏にある動機を見るようにしましょう。表面的な価値を、額面通りに受け取るのは危険です。
もっと考えること!
テレビの前に座って、スポーツ番組を見たりコンピューターゲームに熱中したりするのは、見物人にはなれるでしょうが、主唱者にはなれません。
大勢が主唱者になると、あなた方をコントロールしている者たちの望みを、破滅に追い込むことになります。
彼らは、物事を考える大衆には耐えられないのです。
あなた方の悪循環を断ち切るには、議論に加わり、他者の反対の見方を参考にするのがいいでしょう。
逆の立場に立って初めて、同質の者の集まりからは得られないアイディアが見つかるものです。
アメリカの人々は、どこかに帰属して、他の人たちと同じような状態を好むように見えます。
彼らは、多様性が持つ真の美点を理解していないようです。立場の違いというものは実に素晴らしいもので、それこそ成長の機会を提供するものです。
皆が同じようなら、進化はありません。
あなた方が、もし私の観点から見ることができれば、あらゆることが簡単に予見できることが分かるでしょう。
今のところ、人々が一歩下がって、自分たち自身のことを省察するキッカケがあるようには見えません。
これは、あなた方を責めているわけではなく、私の時代にもあったことです。
しかし、この二つの時代には大きな違いがあります。
私の時代には、世界の空間距離が大きすぎて、アイディアを結集するには膨大な時間が必要でした。
今日では、インターネットのお蔭で、すべての人がお互いに非常に近くなっています。
つまり時間が極度に凝縮された世界になっているので、出来事に関して、その動機や結果を迅速に知ることができるようになっている必要があります。
またたく間に、出来事に対して事前に備えをする時間が過ぎてしまい、問題があったことに気づく前に、起こった結果に苦しめられることが頻繁に起こります。
あなた方は、余暇の活動などの時間を削ってでも、自分の人生から何を生み出すかを計画し決定するために、もっと時間を使うべきだと思います。そうでなければ、選択の余地がない状態に追い込まれる(そこで初めて気付いても手遅れになる)ことになるでしょう。それは遠い先の事ではありません。
私の希望は、少なくとも私の言葉について考えてほしいということです。
私が大勢の人々を奴隷にしたことは事実ですが、それでも私は自由を信奉しています。
私は、奴隷にした人々を、ローマ人と同じだとは思いませんでした。彼らを人間以下の存在だと見なしたのです。
それが、私が犯した失敗でした。すべての人間が持つ尊厳を見失っていました。
自由というものは、人が本当に自由である時には尊重されず、あって当然のものと見なされます。自由を失って初めて、その大切さに気づくのです。
被征服者の苦難は大変なもので、単に選択の可能性を失うだけでなく、圧制者は考えられる限りの物を罰として取り立てるのです。
奴隷になった被征服者は、奴隷のくびきから抜け出す可能性はほとんどありません。
圧制者が制度を確立した後は、自由を得るには武力を必要とするのが普通です。
アメリカは多くの理由で、世界最強の武力を持っています。
もし、あなた方が自由を手放したら、誰が助けてあげることが出来るでしょうか?
【解説】へ続く
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