1998年の年末を迎えても、地球文明の在り方を根本的に変えるような国際間の合意は、ついに実現しませんでした。政治の世界では、現在の地球危機を招いた経済運営を徹底的に推し進めることに、何のためらいも見られないという状況です。こうして、新時代への「平穏な移行」の最後のチャンスは失われました。地球人類は今後、自ら仕掛けたカルマを抱えたまま地球の大転換期を迎え、いわば「強制的な目覚め」のプロセスをたどることになるでしょう。
そのなかで、一条の光とも見えるものが、「クロップ・フォーメーション(クロップ・サークル)」です。これは、物理的な対象として、誰でも視覚的に確認できる、有無を言わせぬ現実です。1980年頃から、イギリス南部のソールズベリ平野を中心に多発するようになったこの現象は、当初「ミステリー・サークル」と言われました。その成因について、気象学者などが「大気渦またはプラズマ渦」説を唱え、その説明が有力視された時期がありました。しかし、1990年になって、その出現数が増えただけでなく、単なる「サークル」を超えた複雑な造形が出現するようになって、大気渦などでは説明がつかなくなりました。1996年以降は、さらにスケールが大きく精緻を極めた造形が出現する第三期に入っています。
(写真1)「ストーンヘンジ・ジュリアセット」
(C):Steve Alexander
(写真2)「ストーンヘンジ・ジュリアセット」の地上写真
(C): Stuart Dike
この造形は、有名な巨石遺跡「ストーンヘンジ」のすぐそばに、現れました。高速道路A303によって両者は隔てられています。直径は155メートルあり、149個の円で構成されています。作物は小麦で、すべて時計回りに倒伏していました。写真で見られる2条の線は、「トラムライン」と呼ばれ、殺虫剤などを散布したトレーラーの軌跡で、フォーメーションとは関係ありません。「ジュリアセット」は、数学的に「カオス(混沌)理論」に関係する「フラクタル(任意の一部分が常に全体の形と相似になるような図形)」の一種で、それに似ているところから観察者が「命名」したものです。このように、クロップ・フォーメーションは、記号論、数学そして幾何学などの「宇宙の共通語」をベースにしているとみられることも特徴のひとつです。
現れたのは、1996年7月7日の夕刻のことです。この時期、このような多発地帯は、イギリス国防省、警察そして熱心な研究者の「監視下」に置かれていました。すぐ近くには、ストーンヘンジの警備も居ます。A303は、間断なく車が走っています。まるで犯罪調査のような追跡によって、「製作」可能な時間幅は、15-45分に絞り込まれましたが、農夫や自動車運転者を含めて、その場所でその時間帯に人影や何かの物を見たり、音を聞いた人は、一人も居ませんでした。このときに限らず、「製作」の過程や出現の瞬間を、暗視カメラなども含めて、上空や地上の高台から24時間体制で、ビデオなどに収めようとする試みは、一度も成功していません。あきらめた観察者が帰った後に、すぐ出現するという具合です。
ところで、「真性の」クロップ・フォーメーションは、犯罪にはなりません。倒伏した作物は、そのままの状態で成長を続け、立派に収穫することができます。作物は、根に近いところで、ほぼ90度に曲げられていますが、折れてはいないのです。人間がこれをやることは、ほとんど不可能です。作物は、小麦のほかに、アブラナ、大麦、カラスムギなどが「対象」になっています。また、イギリス以外で出現した例では、米、タバコ、サトウキビなどもあります。たとえば、アブラナの茎は、40度以上曲げると、セロリのようにポキリと折れてしまいます。それを、熱したガラス棒を曲げるように、形状を崩さないで90度に曲げる手段はありません。これに対して、アメリカのテレビ局が企画して放映したような「まがい物作り」は、例外なく茎を根元から折ってあり、作物はそのあと成長することができません。これは、農家の許可を得ていない限り、犯罪行為です。
クロップ・フォーメーションを受けた作物について、イギリスのADAS Ltd. と農務省が学術的な調査を行ったところ、細胞の組織構造に変化が見られました。内部に澱粉の結晶構造が現れており、また、節が長くなり幅も大きくなっていました。さらに、採取された種子は、発芽が40%早まり、根の張りが良いということです。一方、土壌については、窒素の含有量が異常に高くなっており、これは、高圧放電を受けた場合にしか見られないものです。
(写真3)「トリプル・ジュリアセット」 (C): Steve Alexander
1996年7月29日に、ウイルトシャー州ウインドミル・ヒルに現れたこの造形は、最も規模が大きく複雑な構造を持つものの一つです。直径は約300メートルで、194個の円で構成されています。作物は麦です。そのパターンが、完璧な幾何学構成を持っているだけでなく、作り方も手が込んでいます。写真でもかすかに見られるように、中心の茎だけを立ったまま残してある円が、各アームの中央部にあります。また、中心部を複雑に編み上げて「巣」のようにした円があります。さらに別の円では、渦巻きでなく、中心から放射状に倒して「ファン」のような構造にしてあります。周辺部の小さい円でも、そのすべてが、立った茎で相互に隔てられています。そして倒した茎は、円周のまわりに立つ茎の「壁」の中にフォークのように挿入してあり、倒した茎が隣り合う円のものと重なる部分は、一方が他方の上に順次重なるように、段階を追って「製作」したようにみえます。
(写真4)「クイーン」 (C): Lucy Pringle
120メートルのこのフォーメーションは、1998年8月6日にウイルトシャー州のエーヴベリー近くに現れました。大きい円の中で、茎を倒す方向を変えることによって、造形に輝きを与えています。また、小さい円は、茎を途中までしか曲げないで立体感を出しています。これらは、最近の「進化した」クロップ・フォーメーションに共通の特徴です。
さて、これら「クロップ・フォーメーション」は、地球人類の「現実認識」に新しい視点を与え、「信条体系」の転換を迫るものであることは間違いありません。なぜなら、これまでの「信条体系」、もしくは「地球の教科書」は、「クロップ・フォーメーション」という現象を、可能性として内包することができないからです。それでは、その背後にあるものは何だと思いますか? お気づきかと思いますが、高度に進化した宇宙の知性です。
宇宙の知的生命体(この場合、「ポジティブな地球外生命体の連合」=「宇宙連合」)が、「目的と意図」を持って、地球人類にコンタクトすることは簡単ではありません。「目的と意図」とは、宇宙のサイクルとして既に始まっている地球の大転換(ガイア・アセンション)に対して、地球の全生命の中で人類だけが、ほとんど準備ができていないことを知らせること。それ以前に、生態系の破壊によって自然の恒常性(ホメオスタシス)が崩れ、急激な気象の変動による大災害に見舞われる可能性が強いことを警告すること。地球環境の汚染、特に核物質や原子力発電所は、地球の激変に際して、地球だけでなく近隣宇宙を巻き込む大規模な災害を引き起こす危険があることを説明すること。人類が発しているネガティブな波動が、地球(ガイア)にダメージを与えつづけており、それが限界にきているので、地球人類は一刻も早く、意識の転換、文明の転換を成し遂げ、資源の公平な配分を通じて、地球規模で一つにまとまるべきだと説得すること。そして、要請があれば、必要な支援をする用意があることを告げること、などです。
常識的には、手段を尽くして、まず政府にアプローチすることになります(ほとんどの先進国の政府は、地球外生命体の存在自体は、何年も前から知っています---現在のローカルな権力機構やそれに繋がる勢力の既得権益の崩壊を恐れて、国民には隠していますが)。「宇宙連合」が地球人類に働きかける場合の基本理念は、魂の成長、想念の浄化、そして意識の転換です。すべての話が、これに繋がってきます。いま地球で権力の座にある人たちが、こんなことに関心があると思いますか。彼らが関心があるのは、宇宙連合の秘密や科学力です。それを、自分の国で独占したいと考えます。そこで、諜報や科学を扱う部局、あるいは軍に引き合わせることになります。礼儀として、そこまで付き合うとしても、結果がどうなるかは言うまでもありません。一方は普遍的な愛の手を差し伸べようとし、他方は自己防衛と独善を指向する。双方のミッションが違いすぎて、噛み合う部分がまるきりないのです。
マスメディアはどうでしょうか。たとえば大新聞は、まず傘下の科学部に情報を検討させます。科学部のレポートは、典型的に次のようなものになります。太陽系の地球以外の惑星に、進化した生命が存在しないことは観測によって証明されている。太陽には、もちろん生命は存在しない。別の恒星系から地球にやってくることは、その距離を考えれば、不可能だと分かる。宇宙船に積んでいける燃料は限られているから、「脱出速度」に達した後は「慣性飛行」になる。たとえば、太陽系からの脱出速度は16.7キロメートル/秒(「第3宇宙速度」といわれる)で、これは光速の0.00557%でしかない。1光年の距離を進むのに1万8千年かかり、一番近い「アルファ・ケンタウリ(ケンタウルス座α星)」との距離は4.3光年だから、7万7千年を要することになる。「プレアデス」だと410光年だから、736万年かかる。向こうから太陽系へ来る場合の条件は同じでないとしても、本質は変わらない。したがって、他の星から来たというのは、インチキに決まっている。
もっと大胆なメディアは、情報を利用することを考えます。できるだけ大衆の好奇心をあおるように、面白おかしく仕立て上げ、多少でも知性のある人なら聞くに耐えないような語り口で、番組を進めます。結局あとに残るのは、疑念や不安ばかりで、「宇宙連合」の真意は何一つ伝わらないことになります。どのみち、大きい流れを作ることにはなりません。あるいは、プラカードを持って、銀座で通行人に語りかけるのはどうでしょうか。地球人類と同じような外観をしている種族は、少数です。三次元的な肉体を、持たない存在も多数います。結果は、良くて無視される。悪ければ、騒ぎになって、往来妨害罪か何かで、警察に逮捕されるでしょう。
アメリカが中心になって進めている「宇宙の茶番劇」も、人類の「現実認識」を混乱させています。ご存知の「国際宇宙ステーション」や、NASAのHRMS(高分解能マイクロ波による地球外文明探査計画)です。月に人間を送るという「アポロ計画」をケネディ大統領が宣言したのは、1961年5月です。それからわずか8年後(最初の人工衛星エクスプローラ1号の打ち上げから11年後)の1969年7月に、月面着陸・月面活動を成功させました。宇宙船(母船)を月周回軌道まで送り、そこから13.6トンの月着陸船を切り離して軟着陸させる。帰還時には、着陸船の上半部は下半部を発射台として、ロケットを噴射して母船の軌道まで上昇する。そこでドッキングを行って乗員を収容して地球へ戻る。---この技術が、地球の科学として、いかに卓越したものだったか考えてみてください。まさに年毎に「倍々ゲーム」で技術開発が進んだのです。その後、約30年間、地球の人々は、せいぜい年3%程度の技術進歩を見せつけられ、いま「アポロ」と本質的に変わらない技術レベルの「国際宇宙ステーション」を眺めさせられています。実際の技術進歩は、どこへ潜ってしまったのか? なぜ月を放棄して、不安定で実益もない宇宙空間に造るのか? 「裏で何かを隠している」ぐらいのことは、地上に居ても分かります。一方、HRMS(The High Resolution Microwave Survey)は、SETI(Search for Extraterrestial Intelligence)の流れを汲むもので、宇宙レベルで見れば、無線通信の時代に「のろし」で合図を送るようなものです。別の見方をすれば、あなたの友人がすぐ隣に立っているのに、大型望遠鏡を使って、捜す振りをするようなものです。これらの「茶番劇」は、各国を巻き込み巨費を投じた、地球市民に向けた「陽動作戦」です。
こうして「宇宙連合」は、より穏やかな手段、つまり、自分で悟るように導く方法として、「クロップ・フォーメーション」を選んだのです。フォーメーションがだんだん「進化」するのは、もちろん意図的なものです。人類の目覚めが、あまりにも遅々としている一方、「地球の期限」が刻々と迫ってくるので、これでもかこれでもかとフォーメーションを「進化」させて、地球人類が宇宙で孤立した存在ではないことを、知らせようとしているのです。広大な畑地があり地球磁場的に適地であるソールズベリ平野を別として、原子力発電所の周辺に多発するのは、「核」の危険を知らせるためです。残念ながら、その意図が伝わっている形跡は、今のところありませんが。「核」の後始末の問題は、「宇宙連合」は完全に解決しています。もちろん、「代替エネルギー」つまり、空間から自由にエネルギーを取り出す方法についても。しかし、これに限らず、「要請がない限り手出しはできない」という宇宙の厳然としたルールがあるので、結局すべてが地球人類側の姿勢にかかっているのです。
いま「宇宙連合」は、オープンな物理的コンタクトの準備を進め、そのタイミングを計っています(特定の個人に対するコンタクトや、波動、つまりテレパシーによるコンタクトは、以前から行っていますが)。それは、地球人類の意識の転換を加速する決め手となり、実現すれば、その日からすべてが変わり始めるだろうとの、予測はつきます。しかしその前に、局部的には既に始まっている「人類の危機」が全般化して、「救助」のために現れた姿が、「公式コンタクト」の最初となる可能性も多分にあります。もうひとつ難しい問題は、「彼ら(ネガティブな地球外生命体)」の存在です。「彼ら」もまた、この三次元地球の「終章」において、独自の「使命」を全うしようと、関わりを強めています。地球人類の目覚めが順調なものにならないように、力の限りを尽くすでしょう。真贋を見極める能力が問われます。
さまざまな「宇宙存在たち」の仕掛けに適切に対応できるかどうかが、各個人にとって、ひいては人類にとっての岐路となります。かつてない苦難を乗り越えて、人類が一つにまとまった「新生地球」において、地球人類は「宇宙連合」への仲間入りが予定されているようです。そこまでのプロセスで、誰であれ、地球外生命体との何らかの関わりを、避けて通ることはできないでしょう。友好的であれ敵対的であれ逃避的であれ、それは単に、個人の自由意思による選択の問題です。どれが正しく、どれが正しくないということはありません。さてあなたは、どう臨みますかーーー。
[このページのトップへ戻る]
[シリーズ第2部「地球人の覚醒」の目次(contents)]
Copyright(C) 1999 Eisei KOMATSU