アセンション・オンゴーイング

 

[第3回]新しい「時」を泳ぐ

 

「暦」を選別する

 

数千年にわたって、私たちは、直線的な時間という観念に慣らされてきました。その結果、時間という直線に区切りを設け、その経過を計測する用具として、一般に使われている暦や時計というものを利用してきました。時間というものについて、それ以上の意味を考えないように「仕向けられてきた」と言っていいでしょう。

 

しかし、人類のすべてがそうしてきたわけではありません。例えば、メキシコ南部から中米にかけて、5000年以上前から、少なくとも16世紀前半にスペイン人に侵略されるまでの期間、一般に「マヤ暦」といわれる独自の暦を持ち、直線的でない「時」を生きてきた人たちがいます。この暦は、古代マヤの人々に「宇宙」から与えられ、マヤの「時間の守り手」たちが代々引き継いできたものです。

 

直線的な時間の観念は、宇宙のリズムつまり脈動するさまざまなサイクルには、何の注意も払いません。しかし実際には、「時」は「光」とともに、この3次元世界における「創造」の本質的な要素で、銀河、太陽そして地球などの律動と呼応して、物質的・精神的変容をもたらすものなのです。したがって、「時」は、それ自体が生きものであり、エネルギーであり、「創造」と同じように神聖なプロセスだと言えます。

 

時の流れ(宇宙のリズム)に逆らうのでなく調和して生きていくには、暦を選ぶ必要があります。つまり、直線的な時間を前提にした、これまでの暦(カレンダー)から離脱する必要があります。宇宙のリズムに同調するという意味で「宇宙暦」と名づけたこの暦は、マヤ暦の主要機能を織り込んで、日常生活の中でそのまま使えるように工夫したものです。これは、アセンションのプロセスでの強力な用具となるでしょう。また、来るべき新地球社会の基盤ともなるものです。単に毎日眺めるだけでも、宇宙のリズムが自然に身についてくるでしょう。

 

宇宙暦

 

以下の説明を読む前に、次の各ページを開いてプリントし、手元に置くことを勧めます。

l         年間カレンダー(宇宙暦[10 Caban]---これは、「ガイア・アセンション」シリーズのために私が創案したもので、グレゴリオ暦の726日から始まる1太陽年の全貌を一覧できるようにし、例えば[3 Cib, 19 Pop, 10 Caban]のような独特の日にちの表現を、それぞれのマス目から直ちに読み取れるようにしたものです。A4サイズの用紙にプリントして、同サイズのカードケースに入れて利用します。

l         各月のカレンダー(10Caban110Caban210Caban310Caban410Caban5---日常、主に使うためのものです。現状での生活の便宜を考えて、グレゴリオ暦を併記してあります。なお、春分、夏至、秋分および冬至を表示し、また新月と満月を●と○で表示してあります(いずれも、JST:日本標準時基準)。これは、A4にプリントしたものを2つ折にし、A5サイズのカードケースに入れて使えるようにしてあります。

l         宇宙暦の解説---日常参照できるように、A4にプリントして2つ折にし、上とは別のA5カードケースに入れて利用します。

 

3つの基本要素---宇宙暦の基本要素は、「宇宙暦の解説」にある「日の記号」、「創造の13音色」そして「創造の4色」です。それぞれに含まれる各要素は、固有の「表象する内容」を持っていますが、これらの組み合わせと循環(サイクル)に特に意味があります。「各月のカレンダー」の各マス目の上段にある、12 Cauac13 Ahau1 Imixなどの表現は「キン(Kin)」と呼ばれますが、1つのキンに3つの基本要素が含まれていることがおわかりいただけると思います。キンは、後述の日にち表現のベースになります。

 

ハアブ:Haab(太陽年)---「年間カレンダー」で見られるように、1太陽年は20の「日の記号」(横軸)と19の「ウィナル(Vinal)」と呼ばれる月(縦軸)で構成されています。月として、ポップ(Pop)からクームク(Kumku)までは、それぞれ20日を持ちますが、最後のワイェブ(Vayeb)は5日だけです。この5日間は、過ぎた年を顧みて来るべき年の準備をする「祝賀の期間」とされています(うるう年にはこれに「時間をはずした日」を1日加えます)。なお、「ウィナル」の配列は完全に固定していますが、「日の記号」については、順序は決まっているものの、冒頭に来る記号は年によって変わります。例えば、来年はイーク(Ik)から始まります。

 

ツォルキン:Tzolkin(神聖年)---1 Imix からスタートし13 Ahau で終わる260日のサイクルで、この中に「創造の13音色」のサイクル(トーンサイクル)が20含まれます。13×2026020の「日の記号」が13回リピートされると見ることもできます。ツォルキンは地球のリズムと関係する最も重要なサイクルです。今年[10 Caban]の場合、ハアブの中に完全なツォルキンのサイクルが1つ含まれています。第1トーンサイクル(1 Imix, 4 Pop 13 Ben, 16Pop)、第2トーンサイクル(1 Ix, 17 Pop 13 Cimi, 9 Uo)、---20トーンサイクル(1 Lamat, 11 Mac 13 Ahau, 3 Kankin)です。トーンサイクルの最初と最後は、同じ「(創造の)色」になっていることに留意してください。この後、(1 Imix, 4 Kankin)から次のツォルキン・サイクルが始まり、来年にまたがります。ツォルキンは、言わば、ハアブという楽曲の中の通奏低音のような性格を持っています。

 

年の表現---去年は[9 Eb]の年、今年は[10 Caban]の年、そして来年は[11 IK]の年です。お気づきと思いますが、これはそれぞれの年の「元日」のキン(Kin)と同じ表示になります。年間カレンダー(宇宙暦[10 Caban])の最下段を見ればわかりますが、ワイェブ(Vayeb)の5日があるために、翌年の元日の「日の記号」は、毎年5つずつずれていき、4年で元へ戻ります。こういうわけで、年の表示には、Eb CabanIkManikだけが使われます。その頭につく数字は、1から13までが繰り返されます。これらは「ハアブサイクル」を構成し、1ラウンド完成するのに52年かかります(4×1352)。特定の年は、キンと同様に、それ自体の意味を持っています。例えば、今年[10 Caban]のキーワードは、Cabanが表象する「航海」と「地球に聴く」そして赤が表象する「始動する」です。加えて創造の音色「10」が表象する「現実化」です。その意味を考えてみてください。自分で自分向けの意味を創って結構です。それに結果がついて来るはずです。

 

日にちの表現---キン(Kin)と月(ウィナル)と上記の年の表現との組み合わせで、日にちが表示されます。[10 Caban, 0 Pop, 10 Caban (726, 2001)][11Etznab, 1 Pop, 10 Caban (727, 2001)]あるいは[11 Ik, 0 Pop, 11 Ik (726, 2002)]という具合です。これらは、年間カレンダーと月別カレンダーの1つのマス目に対応しています。ただしそこでは、年の表示は省略してあります。

 

7月26日の意味---毎年この日に、メキシコ・ユカタン半島のチチェン・イツァのピラミッドから見ると、太陽とシリウス(おおいぬ座α星)が、地平線上から同時に昇ってきます(太陽光のため、実際にはシリウスを目視することはできませんが)。同様の状況は、ハワイ・マウイ島のハレアカラ山でも起こります。チチェン・イツァとハレアカラは、ほぼ同緯度(北緯2045)にあります。この背景には、人類とシリウスとの深い関係があります(「星座はめぐる」参照)。また、ハワイは、シリウス人がかつて入植した「失われた大陸」レムリアの1部でした。そして、ハレアカラ山は現地の人々が「太陽の宿」と呼んでいます。なお、チチェン・イツァのピラミッドの画像は「フォトギャラリー(2)」にあります。

 

至点と昼夜平分点、新月と満月---至点(夏至、冬至)や昼夜平分点(春分、秋分)そして新月と満月は、古くから祭祀などで重視されてきましたが、思いや意図を設定し、それを宇宙に放つ絶好のタイミングだということを、念頭に置くといいでしょう。

 

新しい「時」の泳ぎ方

 

宇宙暦は、さまざまなサイクルが層をなして重なっており、それぞれのサイクルが持つ数字に深い意味があります。「創造の4色」は、「宇宙暦の解説」の図にある通り、まさに起・承・転・結になっています。注意するべきことは、黄色には「手放す」という意味もあることです。いつまでも握り締めていないで、このタイミングが来たら手放すことが、物事を現実化させる極意です。5は、東西南北+中心です。「創造の13音色」は観念を物質界に現出させるための神聖なステップです。20は、陰陽の2極と霊を意味する10とで構成されます。4×5 でもあります。52は、4×13です。260は、13×20、また5×52でもあります。

 

宇宙暦とともに、新しい「時」を泳ぐには、上記のサイクルを念頭に置きながら、「日の記号」、「創造の13音色」そして「創造の4色」のそれぞれが表象する内容から、自分に固有の意味を探るようにします。宇宙暦は、「創造」における「時」の役割を見せてくれるはずなので、それを感知できるように感覚を磨いておくことも必要でしょう。体験を通じて、宇宙暦が持つ多面性になじんでいくうちに、新しい発見があり、自分で働きを「創る」ことができるようになるでしょう。

 

このように宇宙暦は、現実を変え現実を創る手段であるとともに、経験やレッスンとしての働きもあります。そして、自分の人生の目的を知り、変化や成長を認識する鏡としての役割もあります。もっと大局的に見れば、「天」に帰還する道しるべだとも言えるでしょう。なお、ここでは触れませんでしたが、誕生日(生まれた日)は、宇宙暦で重要な意味があるので、適当な機会にその部分を追加したいと思います。

 

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