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光へ向かう地球と人類

―『パス・オブ・エンパワーメント』解説(その2)

 

ここまで読んで、誰でも疑問を持つことは、いったい誰が何の目的で、そのような理不尽なことをやるのか。それぞれの国民が、民主主義によって選んだ正当な政府があるではないか。それを上回る権力があるとすれば、どうしてそれが可能になるのか――ということでしょう。

それに対する答は次です。

少し長い引用ですが、これを知っておくことは、世界の現実を正しく理解するベースになるでしょう。

 

いったい誰が地球を支配しているのか―支配構造の由来と現状

 

重要な古代の知識を守るために、いくつかの秘密結社が組織された時期があります。

当初、これらの組織は、過去の知識の保存は、未来のために莫大な価値があるという共通の信条を一致して奉じていました。これらの組織の者たちが考えたのは、人々が大災害の激しいトラウマから癒される時期が来れば、膨大で複雑をきわめた彼らの遺産を、もっと完全に把握できるようになるだろうということでした。

秘密情報を守るというその責任は、縮み上がるような仕事で、次第に、そしてたくさんの資格テストを重ねるうちに、古代知識の守護者たちは、道に迷ったのです。彼らの多くは、その力を悪用して、重要な情報は大衆に与えず、蓄えたり支配したりすることに取り憑かれました。そして地球生活の、いくつかののサイクルと、いくつかのバージョンのゲームを繰り返すうちに、彼らのほとんどは、記憶と癒しについての高い能力を放棄して、その代わりに、自分自身に押し付けた愚鈍と共に、恐れに浸って生きることを選びました。

とどのつまり、古代情報の保護者たちは支配階級になり、守ってきたものを利己的な目的に使ったのです。陰で密かにコントロールしながら、彼らは、過去の文明の証拠を破壊するか隠すかして、真実を歪めました。そのうちに、様々な秘密結社が密かな陰謀によって糾合し、世界文明のあらゆる領域に手を広げ、進歩のパターンに、隠された影響を与えるようになりました。

偽りが彼らの規範となるにつれ、彼らは、人知れず心を操ることに長けた非物質界のエネルギーを引き寄せ、それらが秘密結社を操作するようになったのです。

 

残念ながら、あなた方の恐れの波動を常食して、そのエネルギーを、あなた方をコントロールするのに利用している者たちがいるのです。

 

この世界をコントロールする者たちは、人類の精神が強力かつ複雑で、基本的に創造性に富み平和愛好的であることを、ずっと以前から知っていました。したがって戦争や暴力は、人類の中にいる手下たちを、そそのかして起こさせる必要がありました――その者たちは、しばしば狡猾で血に飢えた非物質的な存在に憑依されています。

 

何万年にもわたって地球を観察してきた宇宙の存在たちは、人類の歴史が、文明の頂点に達しては自壊して原始時代に戻る、ということの繰り返しであったことを知っています。

直近の崩壊は、約1万2千年前の「アトランティス時代」の最後に起ったもので、ここでは、それに続く現代までの歴史に言及しています。

その時の大災害によって文明の全てを失ったけれども、生き延びて原始時代から再出発した人々がいました。その中でも、かつての支配階級の人たちには、インフラストラクチャー(社会の基盤施設)が絶無になっても、アトランティスの卓越した文明の記憶だけは残ったのです。

そこで、「過去の知識の保存は、未来のために莫大な価値があるという共通の信条を一致して奉じ」、それが秘密結社に発展したのは、ごく自然な流れだったと言えるでしょう。

問題は、人間の寿命が限られているために、時代を経るにしたがって、当初の高邁な精神や理念の伝承がうまく行われず、次第に変質していったことです。つまり、「秘密情報を守るというその責任は、縮み上るような仕事で、段々と、そしてたくさんの資格テストを重ねるうちに、古代知識の守護者たちは、道に迷った」わけです。

 

そして、現代につながる状況としては、「様々な秘密結社が密かな陰謀によって糾合し、世界文明のあらゆる領域に手を広げ、進歩のパターンに、隠された影響を与える」ようになったことです。これが、表面から見える民主主義政治の背後にある、「陰の政府」とか「裏の支配構造」などと言われる構造です。

困ったことに、宇宙の非物質領域には、「あなた方の恐れの波動を常食して、そのエネルギーを、あなた方をコントロールするのに利用している者たち」がいて、隠然たる勢力を持っていることです。権力欲に餓えた者ほど、こうした存在に(自分では気付かずに)簡単に「憑依」されて、彼らに巧みに操られるようになります。

 

以上を概括すると、表面から見える支配者や権力者は、実際には秘密結社に懐柔されており、更にその上に、秘密結社を巧みに操る存在たちがいるという、二重三重の支配構造になっているというわけです。

 

これまで人類が採ってきた姿勢―否定、軽視、怠慢または依存

 

永いあいだ人々は、様々な段階の「否定」にすがり付いてきました。その生への無頓着の結果として、卑劣な行為を遂行している陰の温床が、簡単に構築されてしまったのです。

 

何千年にもわたって延々と地球の人々がやってきたことは、打開への怠慢や事態の軽視によってみずからの体験を創ることでした。

 

あなた以外の誰かが、あなたを助けてくれると考える傾向は、人類にプログラムされ条件付けられたものです。あなたを救おうとしている者は、どこにもいません――繁栄し成功するには、進んで自分の人生の責任を自分でとることです。

 

これまで人類の多くは、「私たちの指導者が、こうした行為をするわけがない、そんなことは信じたくない、見たくない」という「否定」にすがり付くことによって、あるいは現状に不満を抱きながら、それを打破するために自分として何ができるかを考えず、何も行動しないという「怠慢」によって、そして自分の持てる力や選択の可能性を「軽視」することによって、「卑劣な行為を遂行している陰の流血の現場を、簡単に助長」してきました。

また一方では、自分の外に「救済者」を見つけてそこに逃げ込もうとする傾向もありますが、それは「人類にプログラムされ条件付けられたもの」だというわけです。

結局のところ人類は、無力感にとらわれ、持てる力を他の者に渡して、その者の操縦にみずからを委ねるという姿勢を通じて、歪んだ支配構造を固定化させてきたのです。

 

「アセンション」は、それが持つ本質的な性格によって、この支配構造を地球から完全に抹消させずにはおきません。全ての知の体系や社会の仕組みも、宇宙の真理を基盤とした新しい構成に置き換わることになります。つまり、これまでの支配構造を、上部から下部まで支えてきた骨格そのものが、音を立てて崩落することになるわけです。

地球を実質的に支配してきた者たちが、「アセンション」を懸命に秘匿してきた理由が、ここにあります。

 

以上の基本認識を踏まえて、以下では、これまでの私たちの認識に根本的な転換を迫る、重要なテーマを採り上げます。

 

私たちの多次元性について

 

多次元からの影響が、人生に及ぼす無数の役割を理解することは、大変に重要なことです。あなたとあなた方の世界が、他の現実と時間と空間を共有していることがますます明白になってくるにつれ、あなた自身が別の現実にも存在していることが分かってくるでしょう。あなたは一見、単独の存在のように見えるかもしれませんが、実際は、あなたの知覚の限界を超えて存在する多くの現実と永遠に結びついているのです。

 

たとえあなたが、起こっていることは全部知っていると信じて人生を生きているとしても、まったく同時に、あなた自身の別の側面が、あなたの意識に共存しているのです。そのような別の側面は、あなたの顕在意識よりは、あなたの多次元性についてもっとよく知っていて、単に別の波動域に同調するだけで、身体を離れて活動できるのです――同じ細胞、同じ分子、そして同じ器官を使いながら。それらは、あなたやあなたの自己の別の部分が全く知らない、実在する世界についての本物の視点を持っています。

 

あなたの本質の一部分が、「現在」に強く焦点を合わせていることは事実としても、素粒子レベル上の意識は、「非局所」の存在としての現実を体験しています――つまり、空間や場所を隔てる壁や境界はないのです。「非局所」は、あらゆる所に同時に存在すること、つまり万物に遍在することを含意しています。これが、あなたの細胞が予知能力を持っている理由です。あなたにとって、全ての瞬間が重要です、それは無数の選択可能性を含んでいるからです。したがって、全ての瞬間に対して、あなたは完全な責任を持つべきです。

 

多年にわたって人類を支配してきた存在たちにとって、最も重要なポイントは、人類を他の全ての世界から孤立させること、つまり、つながりを遮断することでした。その遮断は、単に物質界の他の世界だけでなく、たくさんの次元の各層すべてについて徹底して行う必要がありました。

いったん外の世界とのつながりが起これば、短時日で支配構造が崩壊することは、容易に予見できたのです。

つながりを遮断するための最も簡単で巧妙な手段は、そのような「相手」は実在しないことを、徹頭徹尾たたき込むことです。幸いというか、多年にわたる相次ぐ不幸な出来事を通じて知覚力が極度に低下した人類は、自発的にそうした「相手」につなげることができる能力を失っていて、外から与えられたものを信じるしか手段を持たなくなっていたのです。

 

人間が住める世界は地球だけだ。異星人は存在しない。存在するとしても、光速で飛行しても何年もかかるような遠方から、高等生物が来られるわけがないだろう。いわゆるUFOは、流星や気球または人工衛星を見誤ったもので、そうでなければ人間の錯覚に過ぎない。五感でとらえることができる世界だけが本物で、その他のものは全て幻想だ。したがって、三次元の現実だけが真実の世界で、それ以外の次元は、単に数学や物理学の仮定でしかない。変なものが見えたり感じたりする人は、精神が侵されている証拠で、その状態は危険極まりない。人の一生は、出生に始まり死をもって終わり、それが全てだ。個人の過去生などというものは、詩や小説の世界だけに通じるものだ。

――私たちの教科書には、実質的にこうした趣旨のことが整然と書かれています。それら全てがウソだと確言できる人は、今のところ少数ではないでしょうか。支配のための「最も重要なポイント」が、完璧に構築された姿です。

こうした認識を普及させるのに、科学と宗教が多大の「貢献」をしてきたことは、直ちに理解できると思います。

 

私たちの本質である「意識」は、様々な次元の「身体」に同時に宿り、多様な体験を通じて進化を加速させることができるという恩典を与えられています。つまり、「あなた自身が、別の現実にも存在している」ということになります。夢の世界で、その一端を垣間見ることがあります。

「別の現実」に存在している「あなた自身」の「別の側面」は、多次元世界で自由に「身体を離れて活動できる」ので、「実在する世界についての本物の視点を持っている」というわけです。

「身体を離れる」といっても、私たちの立脚点としての肉体とのつながりは保持しています。つまり、「同じ細胞、同じ分子、そして同じ器官」を、物質界とは別の態様で使っています。

私たちは、顕在意識が気付いていない「本物の視点」を、直感やインスピレーションとして、「意識」から受け取ることがあります。

 

このように、私たちの「意識」が、複数の現実を同時に体験しているということを、別のかたちで表現すると、「万物に遍在する」となります。つまり、万物につながりを持っているわけです。

したがって、「あなたの細胞が予知能力を持っている」わけですが、ここでいう「予知」の意味は、未来の時点で既に起こったことを見ているのではなく、あなたに関係する周辺のあらゆるものの、直近の「意図」や「方向」を知っているということです。

未来は、どんな意味においても確定していません。それは、全ての「参画者」の、瞬間毎の選択によって確定していくものだからです。

そこで、「全ての瞬間に対して、あなたは完全な責任を持つべきです」ということになります。これは、たいへん重い言葉です。

つまり、瞬間毎に私たちは、自分の目先の現実を創っているだけでなく、集合としての創造に参画しています。そして更に、全宇宙の、つまり「宇宙知性(次項参照)」の、創造活動の一翼を担っているのです。この事実を認識すれば、その簡単な言葉の重みが分かるでしょう。

 

「神」についての真実

 

あなた方は、全ての「いのち」の中核に意味深い秩序が存在することを、いまだに信じたり認識したりしようとしていません。ところが実際には、常に進化している集合的な「宇宙知性」というべき存在が、明白で崇高な目的のもとに、万物を動かし、計画し、設計しているのです。実際のところ、いかなる形態の意識も、体験を計画し創造する本来的な力を持っています。もっと大きな観点から見ると、この相互に結合した宇宙的な意識のネットワークの全体こそが、「いのちのゲーム」の核心の要素なのです。

 

あなた方の神についての現在の定義をはるかに超えた広大な知性が、万物の目に見えない領域を満たしています。

「宇宙知性」は、あなた方が、現実の新しい地平線に目覚めるのを、注視しながら待っています。

人類は、科学と宗教の言い争いや制約を超えた、見えない世界を再定義する準備をしているところです。そして、この新しい洞察がベールを脱ぐ前に、多くの厄介で使い古された構造が再構築されるか、舞台から撤去されなければなりません。

 

ここでは、意識を持つもの全てを「いのち」と呼びます。それは人間だけでなく、自然界の動植物や鉱物、そして地球や月や惑星たち、更に太陽や遠くの恒星や銀河までを含み、更に、物質界より遥かに広大な非物質領域の様々な存在たちをも含みます。

それら個別の意識は「体験を計画し創造する本来的な力」を持っていて、それぞれの目的に従って独自の活動をしています。つまり体験を通じて学び、それによって進化するという「いのちのゲーム」をしています。その場合、個別の意識つまり「いのち」は独立して活動しているのではなく、表面的にどのように見えるとしても実際には、「相互に結合した宇宙的な意識のネットワーク」の中で互に作用し合いながら独自の現実を創造しているのです。したがって、個別の意識としての私たち個人の枠内だけでは、何一つ現実を創造することはできず、必ず全体とのつながりの中で、それぞれの現実創造をするようになっています(後出の「現実創造のメカニズム」の項参照)。それが、「いのちのゲーム」の意味です。

それに加えて、「宇宙知性」というべき存在が、「明白で崇高な目的のもとに、万物を動かし、計画し、設計している」のが、私たちが生きている「多次元宇宙」の実相だというわけです。

 

ここに言う「宇宙知性」は、私たちの「神についての現在の定義」を、「はるかに超えた広大な知性」です。それが「万物の目に見えない領域を満たして」いるというのは、宇宙の全域に遍在(あまねく存在)して、全ての意識につながり、個別の意識の体験を同時に体験することを通じて、みずからも「常に進化している」のです。

この基本的な定義をしっかり押さえた上で、ここにいう「宇宙知性」を「神」と呼ぶことにします。

常に進化し続けることが「神」の最大の理念で、進化は(多様な)変化を通じて呼び起されます。そのために「神」が、大きな「いのちのゲーム」の枠組みを仕掛けることがあります。実際に、私たちが存在している宇宙のこの領域では、大きい枠組み(サイクル)としての「分離の時代(二極性の時代)」から「統合の時代」へ移行する最終局面を通過中で(前出の「アセンション」の項参照)、「現実の新しい地平線」が、ほとんど目に見えるところまで来ています。いま「神(宇宙知性)」は、私たちが「現実の新しい地平線に目覚める」のを「注視しながら待って」いるところです。

このように、「いのちのゲーム」の大枠だけを与えておいて、所期の結果が出るのを(介入しないで)待つという姿勢は、「神」の原則的なルールのようです。それは、それぞれ個別の意識(いのち)が「自由意志」を持ち、独自の創造活動を通じて現実を創っていくようにすることが、最も効率的に「変化を通じた進化」を推し進める道であるからだけでなく、「神」の大きな「愛」であるとも言えるでしょう。

 

このような「神」についての正しい理解は、これまでの科学や宗教は(それぞれの主張は違いますが)いずれにしても出来ていません。例えば仏陀やイエスは、「神」の使徒ではありますが、「神」そのものではありません。

しかし人類の現状は、宇宙からのサポートなどによって新しい認識が少しずつ浸透してきて、「科学と宗教の言い争いや制約を超えた、見えない世界を再定義する準備をしている」ところまで来ています。

残る課題は、「この新しい洞察がベールを脱ぐ前に、多くの厄介で使い古された構造が再構築されるか、舞台から撤去されなければなりません」という次第です。――お分かりと思いますが、これは、たいへん含蓄の多いアドバイスです。その要求には「見えない世界を再定義する」ことも含まれており、直接の「当事者」である科学や宗教だけでなく、私たちの世界のあらゆる知の領域や社会の構造に及ぶ課題だからです。

 

今生の目的と出生の秘密

 

地球上の全ての人は、思いが現実を創るという真実への、人類の集合的覚醒に参画して貢献するためにここにいます。

 

あなたは、地球という惑星で「大いなる精神的覚醒」を起こしている人類を含めた「意識を持つ存在たち」の役割に対して、独自の観点から貢献するために、いまこの時期、この場所にいることを選んだのです。

 

あなたは、この世に誕生して三次元の人生を始める前に、地球での生活を決める多様な変化要因をあらかじめ検分する能力を持っていまました。特定の精神的風土の中で、自分自身の計画や目的や意図がもたらす局面を概観することができたのです。この結果、あなたは自分の誕生の瞬間と時代を選び、遺伝的血統を選んだのです。その血統には、先祖たちの人生でのたくさんの学びに基づく、様々な観点からの刻印が豊富に詰まっています。そして、今生でのあなたは、あなたのプランを忘れて、人生ゲームでのあなたのバージョンをより効果的に演じています。あなたという独自性に満ちた、みずから選んだ道を探索し、体験するプロセスに完全に従事しているのです。人生のコースは、あなたを絶えず困難に直面させたり鼓舞したりしていますが、それはあなたの能力を発達させるという大切な目的を持った旅だからです。あなたは、みずからの生物学的身体を働かせる方法を学びながら、実際は万物の本質について学んでいるのです。

 

ここでは、私たちの「魂」が、いわゆる「転生」の一環として、この世で肉体に宿り、地球人としての人生を送ることの意義とそのプロセスを、ほぼ完璧に簡潔な表現で説明しています。

この地球での肉体は大切なものではありますが、無限の生を持つ「魂」の大きい目的からすれば、あくまでも学びのための手段です。

「魂」は、自分が宿るべき肉体を、それに付随する周辺環境と共に、自分の目的に照らして予めシミュレーションした上で、選び取るわけです。そして、出生と同時に、その経緯の全てをいったんは忘れます。

それによって人生は、誰にとっても、「みずから選んだ道を探索し、体験するプロセス」になるわけです。いったん「あなたのプランを忘れて」しまうので、ほとんどの場合、人生は試行錯誤の繰り返しの「自分捜しの旅」になって、たいへん効率が悪いように見えるかもしれません。しかしそれは、多様な体験にこそ価値があるとする宇宙の仕組みなのでしょう。

 

以上は、どの時代にも共通する私たちの「出生の秘密」ですが、いま地球で生を持っている人たちは、特別の目的を持って生まれてきています。

それは、「アセンション」という「人類の集合的覚醒」に参画して「独自の観点から貢献する」ことです。――そのことを、あなたの顕在意識が認識しているかどうかに関係なく。

 

なお、「血統」つまりDNAに、「先祖たちの人生でのたくさんの学びに基づく、様々な観点からの刻印が豊富に詰まって」いることについては、後出の「DNAの真実」の項をご覧ください。

 

ネガティブ創造のマジシャン

 

あなたの現実が「心配」に左右されるのであれば、心配な出来事が次々に創造されてしまいます。「心配」は、他のネガティブな感情と同様に、身体にエネルギーが入るのを妨げます。あれこれ「心配」することは、非常に強力でしつこい波動を持っており、問題が起こることを期待するメッセージを送ることになります。

 

力を自分のものにし、極めて重要な宇宙からのエネルギーを意識して利用するには、あなた方の恐れが、全地球的な情緒汚染の現状に持続的に寄与していることを、まず認識すべきです。外部の力があなた方に対して暴威をふるっているように見えるとしても、実際には、あなた方の内なるシグナルは、あなた方がこの体験を創造するように、その要求をエーテルの中に送り込んでいるに違いないのです。

恐れは、愛の波動と同じように、明確に感じることができる認知可能なエネルギー波動です。あなた方は、恐れは望みではないと思っているかもしれません。しかし、この世界で関心や注目を集めていることの大半は、恐れの波動が引き起こしていることを考えれば、これこそ人類の大多数が創造したいと思っている世界のバージョンに違いない、と私たちには見える理由が理解できるでしょう。この集合的な恐れは、戦争や暴君の脅威の、はるかかなたまで行きます――それは、あなた方の深く根差した感覚に座っている、強力な存在になることへの恐れです。

 

あなたは、あなたの現実を、目的と意図で満ちている多次元の視点から、解釈することを学ぶべきです。そうでなければ、あなたを無力にするシナリオに引きずり込まれることになるでしょう。例えば、戦争、飢餓、病気、またはその他の、あなたが「自分自身に限界を設けるために選ぶ魔法的な手段」です。

誰もが直面する選択は、とどのつまりは、恐れの波動か、愛の波動かの選択です。愛は燃料で、世界へのあなたの最高の贈り物は、あなたバージョンの愛の波動です。

 

何かのアイディアが話題になると、そのポジティブな面を評価しないで、素早く「心配」を探し出して提示することを習い性としている「心配探しの名人」が、あなたの周辺にも一人や二人はいるでしょう。

こうした人は、基本的に善意で、世のため人のためと思って、そしてもちろん自分自身の幸福追求のために、この「習性」をスタートさせたはずです。

しかし残念ながらこうした人は、波動のメカニズムに気付いていないのです。そのメカニズムは、善意や悪意に関係なく、単に宇宙の物理的な法則として働くのです。したがって、結果的には、自分自身はもとより、自分の周辺にも、「ネガティブな」影響を与えることになります。

 

恐怖心がなぜ起こるのか、誰が起こしているのか、という根本問題があるとしても、誰にも自由意志があります。恐怖心を抱かないことも自由です。どのみち、恐怖心は心が創るものだから。

けれども、この世界の現状は、大局的には、地球人の集合意識が(つまり集合的な「恐れ」が)創っているというわけです(そうでなければ、宇宙のメカニズムとして、この現実が現れてこない)。

ちなみに、「要求をエーテルの中に送り込んでいる」という場合の「エーテル」とは、宇宙に遍満して、法則やメカニズムを媒介する不可視の媒体です。

地球人が、「アセンションの時代」に銀河中心から送られてくる特別のエネルギーを、たっぷり受け取って前進するには、まず「恐れ」を克服する必要があるというわけです。

 

その前提として、「自分自身に限界を設けるために選ぶ魔法的な手段」を次々に「創案」する習慣から決別する必要があります。

つまり地球人は、今のところ、「ネガティブ創造のマジシャン」で、この世界のネガティブな現実のほとんどが、こうした「マジシャン」の共同創造によるものと言っても過言ではないでしょう。

各地球人が本来持っている力を使えば、ポジティブな現実をいくらでも創造できるのに、その逆をやるのだから、「これこそ人類の大多数が創造したいと思っている世界のバージョンに違いない、と《私たち宇宙の存在》には見える」というわけです。

 

信条または思い込みによる創造

 

あなたに押し付けられた情報や思い込みは、現実の全体像を表すものではありません。それを知らずにあなたは、現実の中の一つの街路で生きる一方で、無数の他の機会を、気付かないまま見逃してしまうことになりがちです。制限的な思い込みを受け入れることは、生涯にわたって拘束服を着ているようなものだからです。人生の方向を決めるのは、あなたの最奥の中核信念であり、それらは、思いや態度を通じて、毎日のように表出され散布されています。恐れで彩られた街路を選ぶ人々には、道路の分かれ道が目に入りません――彼らの思い込みが文字通り目隠しになって、別の見解や経路あるいは解決策の全ての可能性を、覆い隠し、消してしまうのです。思い込みは、周辺の空間に条件付けし限定する、電磁的な刻印を創ります――それが結局は、人生の全体験を引き寄せる役割を果たします。思いは生き物で、いったんそれを創れば、それ自体で生きるのです。けれども、ほとんどの場合あなたは、よく言われるように、どうやって「あなた版の世界」を自分が起動したかについての手がかりを持っていません。

 

人類は、思いの力の使い方を、もっと明確に自覚するようになることをテストされています。あなた方は生まれながらに多様な能力を持っていますが、あなた方が教化されてきた思い込みは、あなた方が無力であることを強調しています。そのため、こうした能力は、幼少期のうちに神経系経路から完全に断たれ、絶えてしまうのです。あなた方が直面している巨大な地球の危機を解決する鍵は、あなた方が「創造力に対する集合的な恐れ」を実質的に発達させてきた事実を、思いやりをもって理解することです。

この時代が要請しているのは、あなた方が自分の心を知り、自分の思い込みを知った上で、現実に対する素晴らしい創造者になることです。

 

私たちが、持てる創造力を十分に発揮できていない理由の一つとして、人生の早い段階で「制限的な思い込み」を、親、学校、社会、宗教あるいはマスメディアなどから「吸収」して、しっかり身に付けてしまうことがあります。

この意味で、世界全体を見て、最も大きい役割を果たしているのは宗教と科学です。また、いわゆる「いい子」や「優等生」という評価を受けることは、既に十分に危険ラインに達していると考えるべきでしょう。

一方、思いや意図が現実を創ることは事実ですが、「制限的な思い込み」を無意識に追認してはとりとめのない妄想のような思いを次々とたどっていては、どの時点で何に思いを込めて宇宙へ発信したか、つまり「どうやって《自分版の世界》を自分が起動したか」を、振り返って整理してみることなど思いもよらないことでしょう。

思いや意図は、明確に力を込めて、つまり感情を込めて、発信することが大切です。

 

私たちが「教化されてきた思い込み」は、何千年もの歴史の中で、宗教や科学そして近代のマスメディアなど、「支配構造」が利用することができる、あらゆる「資源」を動員して磨き上げられてきたもので、今や、精緻を極めた壮大な体系になっています。

それを、ほとんどの人が幼少の頃から、私たちの社会の当然の与件として、何の疑問も持たずに受け入れてきたのではないでしょうか。その結果として、「思い込みが文字通り目隠しになって、別の見解や経路あるいは解決策の全ての可能性を、覆い隠し、消してしまっている」のが実情でしょう。

したがって、これを打破していくことは容易なことではありませんが、幸いなことに、私たちの潜在力は、完全に生き残っています。

力を持つことを恐れず、その使い方に慣れていくために、まずは個人的なことから現実創造の「テスト」をするのがいいでしょう。ささやかな、小さな成功が自信になり、やがて集合としての大きな創造を行う経路が開けてくるでしょう。

 

現実創造のメカニズム

 

この世に偶然というものはありません。あなたの細胞が、二つの道があればその一方を拒否するように強いるのです――それによって旧友に会わせたり、不快な出会いを避けさせたりします。したがって、行路で何に出会っても、それはあなたの創造物の一部です。あなたが決めるべきことは、自分が何に値するかということで、これについては最大限に明確にする必要があります。

もしあなたが、外の世界で起こることについて自分は無力だと考えるなら、それは、あなたが現実の場との間でとり交わした信念であり合意です。細胞は、現実の中でのあなたの立場についてのその約束を確かなものにするために、あらゆる努力を惜しみません。つまり、どんな状況に出会ったとしても、そこでの出来事について、あなたは無力になるのです。生物学的存在としての、あなた自身を望むように操縦するための命令セットを作り上げるのは、あなたの信念なのです。

そして、膨大に加速しているこの時代には、人類は、思いのエネルギーの扱い方を学ぶべき責任を課せられています。あなたは、あなたという生物学的システムのオペレータとしての崇高な責任を受容するべきです――それは、宇宙のエネルギーを自在に扱うようになる路線に、乗り続けるための前提です。

 

覚えておいて欲しいのですが、訓練された伝書鳩がメッセージを届けるように、思いはエネルギー波動として送信されます――思いは、文字通り心から飛び立って、何であれ、あなたが考えているものにつながるのです。そして、エネルギーが加速した「この時代」には、全てが速度を増し、現実化のスピードもずっと速まります。現実化の宇宙法則を理解することは、宇宙への鍵を持つようなものです。もし自分の思いに気付いていて、焦点を合わせたものが得られることを知っていれば、理想的には、自分が希望する人生を意識して創造していることになります。しかし、何かのはずみで、主流メディアの思想コントロール事業が売り付けるものを信じたとすれば、そのプログラムに従属することになり、利用されることになるでしょう。

 

物質的現実であなたが行う選択は、あなたが可能性を信じていることに基づいています。

 

あなたの細胞の一つひとつが、あなたが置かれている状況を感知して、その状況の延長上に何があるかを予知する、最高に洗練されたアンテナです。それら細胞の集合としての人体は、サバイバル機能を備えた「生物システム」のようなもので、瞬間毎の総合判断に基づいて、細胞(群)は、システムの「オペレータ」としての「あなた」にシグナルを送ります。

ある行動の前に、急に気分が悪くなったり、心臓の鼓動が激しくなったりするのは、サバイバル機能の働きである可能性があります。

しかし最終的に判断を下し、行動を決定するのは、「オペレータ」としての「あなた」なのです。これに関して、個々の細胞は、どうすることもできません。

そこで、いつも心を澄ませていて、細胞の知らせを敏感に感じ取り、状況に適切に対処することが、「オペレータ」としての「あなた」の重要な責任になります。いったん方針を決めた後でも、状況によっては「柔軟に果敢に」方向転換することも必要になるでしょう。

 

私たちの細胞は、「受信」するだけでなく、私たちの思いを宇宙に「送信」して結果を導くという働きもします。そこで、この「生物システム」を上手に活用できるようになれば、あなたは「創造の達人」の域に達することになるでしょう。同時に、大きい責任も伴いますが。

ここで重要なことは、「自分が何に値するか」を明確にすることで、それは「あなたが可能性を信じていることに基づいて」選択されるので、「焦点を合わせたものが得られる」ことを確信していれば、「自分が希望する人生を意識して創造」することができるでしょう。

これとは逆に、「外の世界で起こることについて自分は無力だ」と考えるなら、あなたの細胞は、それを確かなものにするために「あらゆる努力を惜しまない」ので、あなたは、事毎に「無力」を体験することになるわけです。

 

エンパワーメント

 

人類の意識の進化を促すために、この先、地球には思いもかけない変化がたくさん起きてきます。あなたに関していうと、将来、あなたが創造的表現を行っていくための個人的な計画について、何らかの形でそれを高めてくれる現実の側面について学んでいるところです。あなたの人生へのアプローチは常に選択に基づいてなされていますが、あなたが意図してエンパワーメント(本来持っている力を自分のものにすること)への道を選ぶと、あなたの決断は宇宙に伝わります。自分の人生の責任を自分で取ることができるように、エネルギーの扱いに磨きをかける方法を学ぶ機会を必要としていることを告知することになるのです。

 

全てはあなた次第です。みずからの人生の創造者として積極的に責任を認めていくのであれば、受け取り関わることのできる真実の規模もそれだけ拡大します。責任を持つことにより、完璧なセルフエンパワーメントへの扉が開かれるのです。

 

セルフエンパワーメントとは、自分自身を深く省みて、どういう風に、どういう理由で、自分がそのように機能するのかを知ることです。そして、セルフエンパワーメントへの道を選ぶ時は、いつでも素晴らしい機会と自由が満ちあふれており、それによって――目に見える三次元宇宙を含む全宇宙からなる――多次元宇宙の力と一緒に、あなたの現実を協同創造することができるでしょう。

 

現に地球で肉体を持っている人は例外なしに、地球をいう独特の三次元世界での体験を通じて学ぶためにやって来ています。それが大枠としての「個人的な計画」です。その中で、思いの力による自分の現実創造に熟達すること、つまり「エネルギーの扱いに磨きをかける」ことが最も重要な目的で、それを達成した状態をエンパワーメント(またはセルフエンパワーメント)と言います。その方向に進むには、「意図してエンパワーメントへの道を選ぶ」ことが大切です。そうすれば、多次元宇宙にわたる宇宙の絶妙のネットワークを通じて、適切な学びの素材(人生体験)が自然に提供されるようになります。いわば「多次元宇宙の力と一緒に、あなたの現実を協同創造する」ことになるのです。

ここで大切なことは、「みずからの人生の創造者として積極的に責任を認めていく」ことです。それには「自分自身を深く省みて、どういう風に、どういう理由で、自分がそのように機能するのかを知る」必要があります。これは、それほど簡単なことではなくて、かなり深いレベルまで自分の内部に入っていかないと分からない場合もあるでしょう。例えば、顕在意識と潜在意識(魂のレベル)とで方向が食い違っていることがあります。魂が、顕在意識が思いもよらない重い課題を課したり、予想外の出来事を起こしたりすることもあります。また自分の過去生や先祖から持ち越しているカルマ的な因縁が、意外な作用を及ぼすこともあるので承知しておきましょう。

 

感情というものの重み

 

状況の感情的な把握力、つまり非常に深いレベルで感じることができる能力は、加速されたエネルギーを扱うのに、鍵になる要素の一つです。誰でもいつかは、未発見の思い込みにつながる、埋もれた感情を処理する必要があります。それがあると、身体へのエネルギーの流れをブロックするからです。魂をねじるような痛みを感じることができる人は、困難を乗り越えて、喜びやエクスタシーの純粋な状態を体験する能力をも持っています。

感情的な把握力がなく、気持ちの深みが麻痺している人々は、知覚力が完全にバラバラに分断されて統合的視点を欠いているか、ある種のトラウマによって内と外との体験が心の中で分離されていることがよくあります。

 

日本では特に、感情というものを軽視し、誤解し、あるいは蔑みの対象にしてきたのではないでしょうか。感情に関係する用語に、その片鱗が見られます。

例えば、「感情をむき出しにする」「感情を交えず」「感情に走る」「感情を害する」など。「感情家」「感情的」「感情論」などもあります。

しかし、これらは、感情というものの真の役割を理解していない、文化の産物と言っていいでしょう。

 

「状況の感情的な把握力、つまり非常に深いレベルで感じることができる能力」は、「アセンションの時代」の「加速されたエネルギーを扱う」のに重要なだけでなく、「未発見の思い込み」を発見し処理する手段にもなります。

この際、あなたが「魂をねじるような痛みを、感じることができる人」であるかどうかを、考えてみるのも悪くないでしょう。

 

もしあなたが感じるすべを知らなければ、このゲームをプレイするのに極めて重要な道具を持っていないことになります。感じることは、あなた自身に感じることを許し、そして判断することを控えて、感情の泉が湧き出るのを認めることによって、活性化されます。もしあなたが、湧き出る感情がコントロールできない状態になるのが心配になったら、感情というものは重要な目的に寄与するものだと認めて、この恐れをやり過ごし、あなたの執着を解き放つことです。感情は、現実を識別する貴重な資産で、あなたの創造物に対して責任を取るのに、あなたの立脚点を正確に計る助けになります。

 

日本という男性社会で、感情を抑圧することが立派なことだという観念を、骨の髄まで染み込ませてきた男性諸君は、たいへんな「負の遺産」を背負い込んでいると言えるでしょう。一方、女性は無傷ということでもないでしょう。「文化的誤解」は、共通してあるわけですから。

ともかく、今からでも、「感じること」を「活性化」する努力をする必要があります。それには、「あなた自身に感じることを許し、そして判断することを控えて、感情の泉が湧き出るのを認める」ようにするしかないでしょう。

 

「恐れをやり過ごし、あなたの執着を解き放つ」というのは、恐れないで感情を表出させて、それによって「あなたの執着」を検知・確認した上で、解き放つようにするということです。

「感情は、現実を識別する貴重な資産」という意味は、例えば、不意に直面した現実であっても、もともとは自分で創っているが、その瞬間において、自分に対する意味合いを「総合的に」とらえた印象の表出が感情というもの。それは理屈ではない、「総合的なあなたの立脚点」の反映だから、そこに値打ちがあるわけです。

論理的頭脳の解析はそれに続く段階ですが、こちらには憶測や損得や立場など、雑多な「勘定」が絡んでくるものです。

したがって、「あなたの立脚点を正確に測る助けに」なるのは、あくまでもあなたの「第一感」つまり「感情」だというわけです。

「勘定」よりも「感情」を尊重した方が、結局は精神衛生的にもいいものです。

 

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