松山・白石の鼻巨石群
―特別写真読物―
この遺構は、松山の市街地から至近距離にありますが、自然に形成されたものと
見なされてきたため、これまでは特別の関心を呼ばなかったと考えられます。
けれども、よく見ると、自然に形成されたものとはとても考えられない
数々の特徴を持つ巨石群が、海中から岸辺にかけて散在しています。
他地域の巨石群で既に行われている、巨石を構成する各石の「残留磁化の方向」や、
「太陽運行との関連」などを調べれば、この巨石群が特定の意図と構想をもって
造られたことは、更に明確になるでしょう。しかし、簡単には解明できそうもない謎も
数多く秘められていて、私たちの挑戦を待っているかのようです。
1.白龍石(仮称)―岸辺からの姿
この日のこの時刻(2008年7月28日、12時前後)は、かなり干潮の程度が大きいタイミングでしたが、通常はもっと「水没」していて別の印象を受けるでしょう。
白龍石に渡ってみて5個の巨石で構成されていることが分かりましたが、岸辺からの撮影では4個を見分けるのが限度でした。また現場では、対象が巨大すぎて全体像をカメラに写すことは出来ませんでした。
この石組には2方向の光の通路があり、石組みを構成する石たち自体を含めて、多くの謎が秘められているように見えます。
1.〜4.岸辺を左から右(西から東)へ移動しながら白龍石を見る 4.春分・秋分の整列の位置
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2.白龍石(春分・秋分の整列)
春分・秋分の日没時に白龍石を貫通する光が、岸辺のこの付近に達することが2008年の春分に確かめられています(上記のリンク参照)。この岸辺の巨石群は、(中心にある石の線刻も含めて)それに照応する構成になっているように見えます。
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3.白龍石(台座の構造)
大きいものは6m程度あると見られる、白龍石の石組みを堅固に支える台座構造を観察しました。台座を構成する石たちは、その目的のために加工したものではなく、自然の石でピッタリのものを探し出して嵌め込んだように見えます。
1.〜4.巨石を支える台座の石組み
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4.亀石
白龍石から岸辺を見た時、ひときわ目立つ石積みがあります。この亀石(仮称)は、一見とても不安定な姿で今にも崩れそうですが、近くで観察すると、クサビの役割をする石を要所に噛ませて微動だにしない構成になっています。
そして、ここにも横からの光の通り道が設けられています。これらが、白龍石や太陽運行と関連があるかどうかの解明は今後の課題です。
1.白龍石から岸辺を見る 2.亀石の近景 3.〜5.位置を変えて台座構造と光の通路(3と4)を見る
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5.平面と幾何学的構造
写真の巨石たちは、自然のものと考えるより、何らかの人為的な加工が施されていると判断するのが普通でしょう。
この付近の潮汐は水位差が3m前後あり、満潮水位から下の石面は一面にフジツボに覆われていますが、これが無ければ、もっと平滑な面を見ることができると思われます。
1.白龍石の台座付近 2.巨石に彫られた深い溝 3.東海岸の巨石(約4m) 4.(参考写真)足摺巨石群
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6.石に刻まれたライン
写真の1,2のように、異なる石を渡って走る線が随所にあり、これらの線が示す方向の意味や刻印の方法など謎に満ちています。3は石に深く点線が彫られていますが、その意味は不明です。4の線刻は、春分・秋分の日没時に白龍石を貫通する光のラインに合わせてあるように見えますが、その製作方法も含めて今後の研究が待たれます。
1.〜2.石を縫うように進むライン 3.鮮やかな点線の刻印 4.春分・秋分整列の写真(部分拡大)
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